兼松株式会社Kanematsu Corporation.
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HISTORY OF KANEMATSU 128年目のベンチャースピリット

兼松房治郎

兼松 房治郎(かねまつ ふさじろう)

1845年、大阪に生まれる。幕末の混乱のなか、武士ではなく商人として身を立てることを決意。28歳で三井組銀行部(現三井住友銀行)大阪分店に入店。丁稚同様から身を立てた。その後三井を退社し、1884年、大阪商船(現商船三井)の創設に参加し取締役となる。さらに1887年には大阪日報(翌年、大阪毎日新聞に改題)を買収。房治郎の生き方には、"起業家精神"や"日本の産業のために尽くす"という一貫した思想が貫かれていた。

房治郎の言葉

「豪州貿易のパイオニア」と称される房治郎の教えは、現在の経営理念に受け継がれ、今もなお兼松の社員のDNAとなっている。その一部を紹介する。

「わが国の福利を増進するの分子を播種栽培す」

「豪州貿易兼松房治郎商店」(現兼松)を創業した時の決意の言葉。明治時代の日本人にとって、「わが国の福利」とは経済を発展させるための共通した社会理念。豪州貿易によって「わが国の福利」を増大させるため、創業後、房治郎は8回も豪州に渡航するなど、心血を注いで事業の発展に尽力した。

「お得意大明神」

取引先を大切に―という精神をたたき込んだ、房治郎の口癖。英語に置き換えると、"Customers are always right"。商売、ビジネスをしていく上で顧客ほど有り難いものはないとの意。

「勤労貸勘定主義」

本来、労働と報酬は貸借対照表の「借方」と「貸方」のようにバランスがとれているのが正しい姿かもしれない。しかし、収入にこだわりなく、努力を出し惜しみせず、むしろ努力超過で働こうというのが房治郎の信条だった。

「もうけは商売のカス」

明治の実業家には金儲けが自己目的ではなく事業には事業の理想があり、収益は副次的産物という思想が培われていた。房治郎もまた、「もうかりさえすれば何をしても良い、という考えを起こすな」という金銭を超えた、企業の社会的責任につながるビジネス観を持っていた。

一橋大学兼松講堂(上)
神戸大学兼松記念館(下)
1910年当時のシドニー支店社員
芝浦シーバンス外観

一橋大学『兼松講堂』と神戸大学『兼松記念館』

房治郎の没後、兼松は社会貢献事業として、一橋大学(旧東京商科大学)に『兼松講堂』(1927年)を、そして神戸大学(旧神戸商業大学)に『兼松記念館』(1934年)を寄贈している。東西を代表する商業大学への貢献は、「貿易によって国家の繁栄に寄与せん」とした房治郎の遺訓によるものである。また、オーストラリアのシドニー病院には『兼松病理学研究所』が寄贈されている。「社会の発展に資する企業たらん」とする房治郎の遺志は、脈々と受け継がれている。

兼松の海外展開

日豪貿易を目的として創業した兼松は、その翌年である1890年に最初の海外拠点となるシドニー支店を開設した。その後1936年には米国に進出すると共に、その翌年にはニュージーランドにも現地法人を設立した。第二次世界大戦によって、一時、対戦国との貿易の中断を余儀なくされながらも、1951年に戦後の日本商社として初めてニューヨークに現地法人を設立する一方、南米・ブラジルへの進出も果たした。その後、戦後復興期を通じてヨーロッパ、中東、アジア各国へと進出し、現在では海外39拠点を構えるに至っている。

北川与平と江商

江商は、近江出身の北川与平が輸入綿糸の取り扱いを目的として、1891年に神奈川県横浜市に創業した北川商店を前身とする繊維商社。1967年に兼松と合併し兼松江商となる。兼松の略称である「KG」は(KANEMATSU GOSHO)の名残。

「商社斜陽論」「商社冬の時代」

「商社斜陽論」は60年代にメーカーが独自の海外販売網を持つことで問屋排除が進むのではとの危惧から生まれた言葉。「商社冬の時代」は80年代に原料品市場の停滞や重厚長大から軽薄短小の時代への対応の遅れなどにより、商社の低利益が露わになったことからそう言われた。

芝浦シーバンス

兼松本社が入居する東京都港区芝浦の複合ビル。シーバンスN館、シーバンスS館と呼ばれる地上24階、地下2階から成るツインビルとその間に「シーバンス・ア・モール」と呼ばれるアトリウムで形成されている。運河沿いに立つガラス張りのビルは、開放感に溢れた意匠である。

VISION-130

VISION-130では「基本的な考え方」「具体的な取組みと目指すべき姿」「主要重点分野」についてそれぞれ明文化している。

具体的な取り組みと目指すべき姿

【経営方針の維持】トレーディングの重視/効率経営の推進/お取引先との共生・発展
【経営基盤の充実】投資リスク管理之高度化/ガバナンスの強化/グローバル人材の育成
【新たな挑戦】グローバルバリューチェーンの構築/新技術・新商品の開拓/積極的な事業投資・M&A、資本市場からの調達

主要重点6分野

ICTソリューション/モバイル/アジアの食市場/北米シェール市場/グローバル・モータリゼーション/日系メーカー等の海外進出

※詳しくはVISION-130サイトを参照