OFFICE
RELOCATION

オフィス移転を機に、
“新たな兼松”へ。
事業創造を活性化する
空間づくりに挑んだ

HISASHI KAJIUCHI
梶内 尚史 (写真中央)
総務部 総務課
2008年入社(キャリア採用)
環境マネジメント研究科
KENSUKE TANAKA
田中 健介 (写真右)
総務部 総務課
2018年入社
理学部地球惑星科学科
AIKO NAKAI
中井 愛子 (写真左)
総務部 総務課
2021年入社
現代教養学部国際社会学科

30年後を見据えた兼松の成長を支える最新の環境で
社員交流の活性化と自分らしい働き方の実現を目指して

オフィス移転の背景を教えてください。

梶内
東京本社の始まりは創業から9年後の1898年2月に日本橋に開設した東京支店となります。当時の看板は新本社のエントランスに飾ってありますので、当社を訪問した際は是非、兼松130年の歴史を感じていただければと思います。その後、内幸町、丸の内を経て京橋に24年間、浜松町に30年間東京本社を構えていました。そして今回、働き方を一新させながらも優れた企業文化、130年の歴史を感じられる"兼松らしさ"の継承によるブランドの強調を実現できる場として約60年ぶりに丸の内に東京本社を移転しました。

オフィス移転で実現したいことを教えてください。

オフィス機能の充実による働き方改革と従業員満足度および生産性の向上を図ることはもちろん、東京駅直結の便利なロケーションを活かして、お取引先様との事業の更なる活性化を図り、兼松の創業理念である“事業創造”をより一層推し進めていきたいと考えています。
田中
兼松の精神でもある事業創造を活性化するには、部署や年代を超えた社員同士の交流を活発にする必要があると考えました。より充実したコミュニケーションが取れる場、よりコラボレーションできる場、より業務に集中できる場など、オフィスならではの価値を提供することが求められるようになりました。
梶内
その結果、採用したのが『ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)』です。
中井
仕事内容に合わせて仕事する時間や場所を自由に選択できる働き方のことですね。
梶内
シーバンスでは、部署毎にデスクを対向式に配置した島型レイアウトでした。役員や部長が窓を背にした席に座り、その席に一番近い島型の端に課長が座っているという昔ながらの島型オフィスでした。しかし、これでは出社して席に座ると、ほぼ同じ部署の人としか接しないため、部を超えた交流など期待できません。
田中
そこでチームで仕事ができるBase Campや簡単な打ち合わせがさっとできるオープンスペースを多く作りました。業務内容に応じて、集中できる時間を作りたい時のために半個室型の集中ブース等も作りました。また、交流を生み出すコアスペースとして、『CAFE THE Perch』、セミナールーム、グループ会社共用会議室を併設した『KG Club』等もつくりました。お洒落で開放的な空間を意識し、インテリアにもかなりこだわりました。
中井
インテリアコーディネーターに入ってもらい、インテリアショップを何軒も回って、自分たちで座り心地も確かめたりもしました。そうして選んだイスをたくさん並べて社員に座ってもらい、どれがいいか投票してもらいました。
田中
兼松は社員の半数近くが20~30代ということもあり、『Perch』も若い人が気軽に立ち寄って時間を過ごせる空間づくりにこだわっています。だだっ広いフロアに机がいくつも並んでいるだけの社員食堂みたいにはしたくなかったんです。
梶内
交流スペース以外にも、例えば、兼松の長い歴史に触れることのできるライブラリーを設置。社史やこれまで取り引きのあったお客様に関する図書などを置いて、兼松の企業文化を育める場所、兼松“らしさ”を継承する場所を意識しています。
田中
経営層と社員との距離感を縮める企画として、経営層の推薦図書も置く予定です。その他、ライブラリコンサルに選書を依頼するなど、ここのラインナップは社員からも好評なんですよ。
梶内
基本、ライブラリーでは会話も電話も禁止しているので、静かに仕事に集中したいときにいいと人気でもあります。

他部署の働き方が可視化され
ワークスタイルに良い変化が

新社屋に移転したことによって、社内に変化は現れましたか?

中井
社員交流がグッと増えました。シーバンスにいた頃は顔見知り程度でほとんど話すことはなかった人とも『Perch』だと自然と会話するようになりました。それに『Perch』では週に二回、Bar Timeがあって、梶内さんとお酒をご一緒しているといろいろな方が声をかけてくれて新たな交流が生まれたりします。
梶内
Bar Timeは17時30分から20時までと短時間なので、仕事終わりに軽く飲むのにいいんです。長くても20時でお開きだと分かっているので、若手も参加しやすいのではないでしょうか。懇親会などでBar Timeを利用する人も結構いますよ。また、会長や社長が『Perch』で昼食を買ったりするので、若手社員と社長が会話しているところをよく目にします。
田中
私は食事をしながら仕事をすることが多いので、『Perch』でご飯を食べることは少ないのですが、持ち帰りができるのでよく利用しています。以前は一度外へ出てコンビニまで行かなければならなかったことを思えば、かなり便利になりました。
中井
会議の時間も短くなりました。オープンスペースで会議をすると周りの視線もあるため、ダラダラとした会議になりにくいからだと思います。
田中
大体20~30分で終わるよね。以前に比べてだいぶ短くなった。
中井
ABWになったことで、他の部署の働き方が可視化されたことにメリットを感じる社員も増えています。自分の部署の紙の多さにビックリして、紙を減らす働き方を模索していかないといけないといった話をするようになった同期もいます。
田中
本社移転をきっかけにペーパーレス化を促進するのは、大きな目的の一つでした。以前は、積み上げると合計4000m弱にもなる書類があったんです。これは富士山より高い量です。ABWになることもあり紙の書類は整理しないといけなかったので、ペーパーレス化が難しい業務もありましたが、従業員の協力のもと大幅に削減することができました。
梶内
縦割り組織や紙書類に固執する文化などの固定概念を、本社移転を機に変えたいと考えていたので、今起こっている変化は、これからの兼松にとってプラスになると感じています。

新たなワークプレイスで
躍動する若手社員に期待

本社移転プロジェクトで一番大変だったのは何でしたか?

梶内
プロジェクトの集大成の引っ越しかな。全社員800名の移動をわずか3日でやり遂げなければならなかったから・・・。
田中
あのときは、本当に大変でしたね。移転直前は深夜まで残業し、当日はほとんど徹夜作業でしたからね。
梶内
会社の近くにホテルをとってもらっていましたが、朝7時過ぎから翌明け方の4時半まで仕事していたので、ホテルに行く時間ももったいないという状況でした。
中井
本当に(笑)。でも、いい経験だったと今は感じています。入社1年目で移転プロジェクトチームに入ったことで、新人でありながらいろいろな仕事を任せてもらうことができました。やり遂げた今、成長できたという実感もあります。
梶内
採用ホームページに書いてあるように、若手の内から裁量の大きい仕事にチャレンジしたことは今後の財産になるね。
中井
そのおかげで、経営層がこれから会社をどうしていきたいのか、ABW導入にどのような思いを込めているのかといったことを1年目で知ることができたのは良かったと思っています。
田中
私は、移転を頑張ってやり遂げたおかげで、新たな働き方の選択肢を増やせたのではないかなと思います。以前と比べて、社員が自分らしく仕事に臨めるようになったと思うのです。実際、イキイキと働いている社員が増えたと思います。
中井
同期にも「出社するのが楽しい」と言ってもらえます。
梶内
事業創造を理念として掲げているだけでは意味がありません。それを体現できるワークプレイスがようやく構築できました。この環境を活かして“新しい兼松”を創っていくのは、今これを読んでいる皆さんです。
COLUMN

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